メンバーの日常

【麹町グルメレポート 最終回ロングバージョン】トロトロの食べ物が大好きだという、それだけの話


生まれて初めてのグルメレポートです。

会社の雰囲気を伝える自社ブログで、普段社員が利用しているステキなお店の美味しい料理を紹介する。

どこの会社でもやっているとてつもなく平々凡々なこの企画。

 

……まったく筆が進みません。

 

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誰かに強制されたわけではないので、書くのをやめようと思えばやめる事ができるのですが、そんなに簡単にやろうと思ったことをやめてしまったら、割と楽な道ばかりを選択してきた自負がある意志弱めの私が、さらなる意志薄弱ダメ人間になってしまうのではないかという一抹の不安が湧き出てきます。ただでさえ意志の弱い私に、さらなる意志薄弱決断というマイナス要素をかけ合わせる事によって、奇跡的にプラスに転じる可能性も否定できませんが、その辺りの実験はこれまでに何度も試してきただけにある程度の結論が見えてしまっています。

 

目も当てられないクズに成り下がるだけです。

 

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そして、よくよく思い出してみればこのブログ用に料理の写真をとっているのを一緒に食事をしていたウチの社長に見られていたような気がします。

もしかしたら社長は、「あいつ写真まで撮ったのに全然ブログ更新しないよな。あいつは自分でやろうと思ったことなにひとつ実行できない意志が弱いダメダメ野郎なんじゃないのか。実は普段の仕事でもこういうケースがいっぱいあるんじゃなかろうか」と疑っているかもしれません。

 

いや、疑っています。確実です。間違いありません。

 

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なかなか筆が進まないので、論理的思考の持ち主である聡明な私は、なぜなかなか筆が進まないのか、根本的な原因について考えてみることにしました。

考察の過程はここでは省かせて頂きますが、……なんとかたどり着きました「その理由」に。

 

私には「味覚コンプレックス」があったのです。

 

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スリーイン創業当時、一緒に会社を始めたエンジニアI村さん、Y浦さんとの何気ない会話の中で、某有名チェーン店のあるスープが最高で大好きであることを告白しました。そしたらものすんごく笑われたのです。ものすんごくです。

笑われただけではありません。烙印を押されたのです。断定されたのです。「ばか舌」だと。

もう一度言います。ただ好きな食べ物を伝えただけの純粋無垢な中年のおじさんに、まるで料理評論家の山本益博さんや、小林カツ代さんかのような上からポジションで、戦う意志すらなかった素人の私に対してガッチリマウントを取り、全ての人格を否定するような暴言を吐いてきたのです。「ばか舌」だと。

ばか舌」ってなんですか?それ美味しんいんでスカ?
チェーン店の食べ物が好きなのはそんなにダメなのでスカ?
舌がバカだと生きていてはダメなんでスカ?スカってなんでカタカナナンデすka?

 

……申し訳ありません、取り乱してしまいました。

 

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ただでさえまともに人の話を聞かないこの2人に対して、「ばか舌」を断定されたこちらはたった1人。「ばか舌」のショックから立ち直れないでいる不安定な精神状態の中、圧倒的マジョリティに抵抗する気力はなく、ただただその時は「ばか舌」を受け入れるしかありませんでした。

……そして、その日以来、私は味について語るのを控えるようになりました。だって「ばか舌」だから。

そもそもグルメレポートなんかできるはずがなかったのです。筆が進まないわけです。背伸びをしすぎてしまいました。だって「ばか舌」だから。

 

このブログは会社のご近所グルメを紹介するというありきたりな形態をとっていますが、本質は2人に対する復讐なのかもしれません。

 

*

 

原因はわかりました……。

あとはコンプレックスを克服するだけです。

トラウマ……。そう。フロイト的原因論に縛られていた「過去の自分」とここで決別します。

パラダイムシフトです。

ジャッジメントデイです。

ジェロム・レ・バンナです。

 

私は、ゆるぎない自信を持ってここに宣言します。
スリーインから徒歩30秒でたどり着く、「南州酒場てげてげ」の「ソーキ」がたまらなく大好きだと!!

 

 

理由?
だって、超トロトロだから♡
ばか舌万歳。